2015年12月3日木曜日

漫画、チェイサー3巻を読了しました。

手塚治虫を批評しているが、人一倍その手塚治虫のあとを追っている男
海徳(かいとく)さん、その男が、自分の考えたオリジナルロボットキャラで
アニメ企画をあちこちの雑誌にプレゼンをしまくるが、どの出版社も、いまいちな反応・・・。

一方、手塚治虫は「鉄腕アトム」が大ヒットして、いろいろなグッズが発売された。
コップやフォーク、茶碗、じょうろ、おもちゃ屋に行くと、
電車、潜水艦、ヘリコプター、etc・・・。

そんな衝撃を受けたあと、担当がある雑誌の創刊に海徳の作品を載せようと
話を持ちかける、雑誌名は「週刊少年キング」そして、連載にしようとする
作品のキャラがいまいちということで、キャラデザを少し変えようとしました。

そして、ロボット漫画を連載するのに当たって、ちょっとした打ち合わせ。
最初は、主人公は操縦席に乗りロボットの頭にドッキングをして戦うという話
しかし、担当はそれはいまいちだといことで没にされました。
ちなみにこのアイデアは知っている人は知っている「マジンガーZ」でゲフンゲフン。

次のアイデアは、ロボットの腹部に入ってロボットを操作するというもの、
しかし、担当は「ロボットに乗り込むのにロボットをいちいち寝そべて乗せるの?」
という感想で却下。数年後、そのアイデアは「ガンダム」に・・・。
次は「一人乗りのロケットに乗って、ロボットの首の後ろのあたりにそれが入って
ロボットを操縦する」というアイデア、しかし担当は「かっこいいのかわからず」却下・・・。
もちろんこのアイデアは後の「エヴァンゲリオン」で実現することに・・・。

このアイデアの数々は後出しなので「おいおい」と思いました。

しかし、この人の子供を描くのは本当にかわいいな。

ちなみに、ロボットの動かし方の打ち合わせのときのシルエット、
右から「ガンダム」「エヴァンゲリオン」なのはわかりましたが
一番左は全くわかりませんでした。

さて、少年キングにロボット漫画が載るかと思ったら、思わぬハプニングが・・・。
桑田次郎さんのかく「キングロボ」というものが載ることになり、
海徳さんの作品は「見送り」に・・・。というわけで、結局企画はダメになりました。

そして時は過ぎ、海徳さんに待望の赤ちゃん(3人目)
これで、手塚治虫さんの子供の数より勝ちました。(あまり意味ないけど)

時代は高度経済成長時代、いろんなものが建設ラッシュ。
そして、海徳さんのところに新幹線のチケットを担当の人が罪滅ぼしのつもりで持ってきて。
海徳と列土が新幹線に乗りに行きました。

新幹線で食堂に行こうとしたら、途中でベレー帽をかぶっている男がいた。
まさか・・・、あの手塚治虫が・・・同じ新幹線に乗っている?
二人はそれをたしかめるために何回か往復する。「・・・いた!本物だ!!」
手塚治虫は新幹線に乗りながら原稿を凄いスピードで原稿を描きあげていた。
それに触発された海徳は大学ノートでネームを描くことにした。
そして、仕事場に帰ると列土からあることばが「その大学ノートの最後のページを見て」
大学ノートの最後を見たら、そこには手塚治虫のサインが!!
どうやら海徳がトイレに行っているときに列土がファンのフリをしてサインをもらったという。
そして次の話が「ジャングル大帝がフルカラーで放送される」という話を聞くことになる。

話変わって、海徳と列土が子供たちを散歩に連れていたとき、ある相談をする・・・。それは・・・。

仕事場には海徳が一人しかいない、アシスタントは?「後からくる」と返事、
そして担当たちはいつもの待合室で待っていた。
そして海徳は誰にも気付かれないように屋根裏部屋に上る。そこには・・・。
アシスタントたちが一生懸命にアニメのセルに色を塗る作業をしていました。
そう、海徳は実験的にアニメの下請けをしてアニメ製作をしていたのだ。
もちろん担当たちには内緒で

そして、少年マガジンと少年サンデーでW(ワンダー)3事件が起こった、けど、詳しいことは
ネットで検索してください。(いや、私も解説したいけどしんどいから・・・。)
もしくはこの本をよんでざっくり理解してください。

しばらく、原稿を描くのとアニメのセルに色塗りの両立をしていましたが、アニメのほうは
何千枚という量なので、塗っても塗っても終わりが見えず、原稿は遅れるばかりでした・・・。

そのとき列土が海徳にある言葉をかけていたとき、電話が鳴ってそれを取ったら、
なんとあの「虫プロ」からの電話、そして、内容は色は塗れますか?とのことで
海徳は「いいか!絶対依頼を受けるんだぞ!」とのことで、
列土が虫プロに行き仕事を引き受けました。
そして、色を塗っている屋根裏部屋で海徳はカラーテレビっていくらくらい?と聞くと
今は18万くらいかな?との返事(今のお金で換算すると約70万くらい?)でも、買うことにしました。

そして、原稿を描きつつ、ジャングル大帝のセルに色を塗る作業をしていたら、
ついに、担当たちに屋根裏部屋がバレてしまいました。

そして、担当たちからの一言
「虫プロの仕事を請けたんなら、手塚治虫の軍門に降ったことになるよ」
その言葉に海徳は「虫プロのセル画を見たかったからそんな事完全に忘れてた」
ということで、すっぱり辞めることにしました。
でもとりあえず、最後の納期に間に合わせて最後の仕上げ。

そして、念願のカラーテレビを買って、ジャングル大帝を見ました。オープニングが美しかった!!

海徳は列土から手塚治虫の「リテイク」の話を聞く。手塚治虫は「ちょっとでも気に入らなかったら」
どんなに完成させたものでも、「リテイク」全てを一から作り直す人のようだった。
(この辺は他の漫画でも描かれています)
そして、海徳はいつも通り原稿を仕上げるが、担当に渡す前に「没」を言い放つ、
担当は「なぜ!?」と聞くが海徳は
「こんなクオリティーでは読者に申し訳ない」と早速試してみた・・・。

しかし、担当との問答に列土が「そんなことしたらダメ」という気迫を送って、担当に原稿を渡した。
そして海徳は思った「これは真似できねえ!」っと、

そして、次に来たのが、前にアニメ化を見送りにした担当が来ました。
海徳さんあなたの作品「虎、旋回す」をTVアニメ化しませんか?との話で。
やったーーーー!!っと思った海徳、早速広告代理店の人とあって、話を進める
まだ放送局もスポンサーも決まってないけど、タイトルは「タイガージェット」に変え、
そのあと、スポンサーが決まり、放送局が決まり、製作プロダクションが決まったのはいいのですが
キャラクター、シナリオ、ストーリー全てが違うというめちゃくちゃぶり、そして主題歌もできたが
祭りのお囃子みたいなので納得できなかった。
しかし、担当は「モチはモチ屋だから」の言葉で済まそうとする・・・。
さて、どういうアニメになるのやら・・・この3巻の話はここで終わりです。


0 件のコメント: